ゴルフボールの基礎知識

1. ボールを選ぶ時に大切なこと

ゴルフはプレーヤー自身が使用ボールを選べる数少ないスポーツのひとつで、使用するボールによって結果や楽しさも変わってきます。では、何を基準に選べばいいのでしょうか。

ゴルフボール

●プレースタイルに合わせる
ゴルフボールには大きく分けると、飛距離重視のディスタンスタイプとアプローチスピンや打感重視のスピンタイプとがあります。まずは、自分が目指すプレースタイルに合ったボールを選ぶことが大切です。

●ヘッドスピードに合わせる
ゴルフボールは基本的には、適応したヘッドスピードで最大の性能を発揮するように設計されているので、自分のヘッドスピードを知り、それに対応したボールを選ぶことも大切です。

●技術レベルに合わせる
たとえばアベレージゴルファーなどがスピンタイプを使うと、ドライバーなどではサイドスピンも多くなり、曲がりが大きくなってしまうといったこともあるので、それぞれの技術レベルにあったボールを選ぶことが大切です。

2. ボールの飛びを決める3要素




●初速

ボールの初速は主にヘッドスピードで決まり、ヘッドスピードが速いほど初速も速くなり、飛距離が出ます。ただし初速は、ルールで一定の範囲内に制限されています。

●打ち出し角

主にクラブのロフト角とスイング軌道で決まり、ダンロップの分析では、最大飛距離を得るためにはヘッドスピードが40m/sの場合、ドライバーの打ち出し角は15度前後が理想的です。

●スピン

スピンは揚力を発生させてボールを高く上げるために不可欠の要素ですが、ドライバーショットなどではスピン量が多すぎると吹き上がりの原因となります。飛ばすための最適弾道を実現するには、ダンロップの分析ではヘッドスピードが40m/sの場合、スピン量は毎分2500回転前後が理想的です。

3. ゴルフボールの規格

ゴルフはフェアプレーのスポーツです。そのためゴルフボール(公認球)には、以下のような厳しい規格制限が設けられています。


ゴルフボール(公認球)の規格
※すべてR&Aの承認する装置で測定した値
●重さ 45.93グラム(1.62オンス)以下
●直径 42.67ミリ(1.68インチ)以上
●初速制限規制 一定の条件下で規定された上限(R&Aテスト内規)を越えてはならない。
●トータル飛距離規制 「標準総合距離(R&Aテスト内規)」で定められた条件下で、R&Aによって承認された機器のテストで、その規定された距離を越えてはならない。
●対称性 R&Aによって決められたテスト方法でボールの回転軸を2種類変えて飛行テストを実施し、その差が規定以内であること。

イギリスゴルフ協会(R&A)、アメリカゴルフ協会(USGA)、日本ゴルフ協会(JGA)では一定の規格を設け、プロトーナメントやアマチュアの公認競技では協会が認めた「公認球」の使用が条件になっています。

 

4. ゴルフボールの構造と特徴

構造的にはツーピースやスリーピース、さらにはフォーピースなどがあり、多層化することによって飛距離性能やスピン性能、フィーリングなど、目指す性能に特化しやすいというメリットがあります。またカバー材では、「スリクソン Z-STARシリーズ」や「ゼクシオ AERO SPIN」のようなプロ・上級者向けに開発されたボールではウレタンが主流になっています。優れた飛びとコントロール性、ソフトフィーリングを併せ持つのが特長で、より戦略的なゴルフが可能になります。

5. ボールの硬さ、柔らかさ

●ボール選びの目安として

かつてはコンプレッションがあり、コンプレッションが大きいボールは硬く、ヘッドスピードが速いゴルファー向きとされていました。しかしその後、素材や構造が進化した結果、一概にそうは言いきれなくなっています。たとえば「ゼクシオ AERO DRIVE」などは、どんなヘッドスピードのゴルファーにも対応し、そのメリットを引き出すことができます。したがって、ボールを選ぶときは、プレースタイルやヘッドスピードを考慮に入れる他、パッケージやカタログの表記を参考に、いくつかを試してみることをおすすめします。


ドライバーでのヘッドスピードと飛距離の目安
ヘッドスピード ドライバーでの飛距離 ゴルファー
●48m/s以上 280ヤード前後 プロのハードヒッター
●43-48m/s未満 240ヤード前後 アマのハードヒッターおよび
プロ
●38-43m/s未満 200ヤード前後 一般ゴルファー
●33-38m/s未満 180ヤード前後 シニアおよび
やや非力なゴルファー
●33m/s未満 150ヤード前後 女性ゴルファー

ヘッドスピードとは「クラブヘッドがボールをヒットする直前の長さ100ミリ間を通過する速度」。ゴルファーのスイングを分析するうえで重要な要素になるため、自分のヘッドスピードを把握しておくことをお勧めします。


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