ゴルフはプレーヤー自身が使用ボールを選べる数少ないスポーツのひとつで、使用するボールによって結果や楽しさも変わってきます。では、何を基準に選べばいいのでしょうか。
●プレースタイルに合わせる
ゴルフボールには大きく分けると、飛距離重視のディスタンスタイプとアプローチスピンや打感重視のスピンタイプとがあります。まずは、自分が目指すプレースタイルに合ったボールを選ぶことが大切です。
●ヘッドスピードに合わせる
ゴルフボールは基本的には、適応したヘッドスピードで最大の性能を発揮するように設計されているので、自分のヘッドスピードを知り、それに対応したボールを選ぶことも大切です。
●技術レベルに合わせる
たとえばアベレージゴルファーなどがスピンタイプを使うと、ドライバーなどではサイドスピンも多くなり、曲がりが大きくなってしまうといったこともあるので、それぞれの技術レベルにあったボールを選ぶことが大切です。
●初速
ボールの初速は主にヘッドスピードで決まり、ヘッドスピードが速いほど初速も速くなり、飛距離が出ます。ただし初速は、ルールで一定の範囲内に制限されています。
●打ち出し角
主にクラブのロフト角とスイング軌道で決まり、ダンロップの分析では、最大飛距離を得るためにはヘッドスピードが40m/sの場合、ドライバーの打ち出し角は15度前後が理想的です。
●スピン
スピンは揚力を発生させてボールを高く上げるために不可欠の要素ですが、ドライバーショットなどではスピン量が多すぎると吹き上がりの原因となります。飛ばすための最適弾道を実現するには、ダンロップの分析ではヘッドスピードが40m/sの場合、スピン量は毎分2500回転前後が理想的です。
ゴルフはフェアプレーのスポーツです。そのためゴルフボール(公認球)には、以下のような厳しい規格制限が設けられています。
構造的にはツーピースやスリーピース、さらにはフォーピースなどがあり、多層化することによって飛距離性能やスピン性能、フィーリングなど、目指す性能に特化しやすいというメリットがあります。またカバー材では、「スリクソン Z-STARシリーズ」や「ゼクシオ AERO SPIN」のようなプロ・上級者向けに開発されたボールではウレタンが主流になっています。優れた飛びとコントロール性、ソフトフィーリングを併せ持つのが特長で、より戦略的なゴルフが可能になります。
●ボール選びの目安として
かつてはコンプレッションがあり、コンプレッションが大きいボールは硬く、ヘッドスピードが速いゴルファー向きとされていました。しかしその後、素材や構造が進化した結果、一概にそうは言いきれなくなっています。たとえば「ゼクシオ AERO DRIVE」などは、どんなヘッドスピードのゴルファーにも対応し、そのメリットを引き出すことができます。したがって、ボールを選ぶときは、プレースタイルやヘッドスピードを考慮に入れる他、パッケージやカタログの表記を参考に、いくつかを試してみることをおすすめします。
ヘッドスピード | ドライバーでの飛距離 | ゴルファー |
---|---|---|
●48m/s以上 | 280ヤード前後 | プロのハードヒッター |
●43-48m/s未満 | 240ヤード前後 | アマのハードヒッターおよび プロ |
●38-43m/s未満 | 200ヤード前後 | 一般ゴルファー |
●33-38m/s未満 | 180ヤード前後 | シニアおよび やや非力なゴルファー |
●33m/s未満 | 150ヤード前後 | 女性ゴルファー |
ヘッドスピードとは「クラブヘッドがボールをヒットする直前の長さ100ミリ間を通過する速度」。ゴルファーのスイングを分析するうえで重要な要素になるため、自分のヘッドスピードを把握しておくことをお勧めします。